181: 修羅場家の日常 2016/07/20(水)08:59:47 ID:BEs
盆で親戚が集まったときに聞いた昔話
すでに故人となっている俺の祖母は
子供(俺から見て伯父伯母)のことに必要以上に干渉することもなく、
当時としてはドライな性格だったのだが、
ある伯父の結婚話のときにだけ、
強く反対したことがあったんだそうな。
長くなるけどごめん。
伯父の一人、Aとするけど、
Aは地元からはなれ、関西の学校に進んで、そこで就職した。
で、同郷(同じ県)の女性と知り合って、
結婚相手として祖父母のところに
挨拶がてらやってきたことがあった。
この女性をB子とする。
祖父母は喜んでAとB子カップルをもてなした。
で、四方山話をしながら
B子の実家がどこにあるのとか、そういう話をする。
B子は祖父母の家の隣の町に実家があるという。
で、だんだんだけど、
祖母の態度が微妙に変わったことにAの兄弟が気が付いた。
冷たくするとか、意地悪するというようなものではなく、
なんか、雰囲気変わった? 疲れている?
緊張しすぎた?と思ったのだという。
で、それから2-3週間後に、
祖父母がAを呼び出し、一人で実家に帰省させた。
祖父母はAに対し、B子との結婚はやめて欲しい。
だけど今は親が結婚を決める時代でもないだろうから
反対だといっても結婚するなら仕方がない。
ただしその場合、Aとは絶縁、
B子の家とは一切親戚付き合いはしないと言い出した。
Aは驚いて一体何が悪いのか?と当然聞く。
そこで祖母が話した話
B子の母は後妻としてB家に嫁いできた。
B家の先妻は病気で亡くなっており、
幼い女の子が一人いたのだが、
B子の母がその子をそれはそれはえげつなくいじめたのだそうだ。
例えば服もロクに買ってあげないとか、ご飯を食べさせないとか。
自分の子供が生まれたらその子には何でも買ってあげるけど、
A子はボロを着せて風呂にもロクにいれないとか。
昔は児童虐待云々という言葉がそう一般的じゃなかったけど、
それでも人の繋がりはある。
B子母の継子いじめはかなり噂になっていて、
地域の顔役の人が見かねていろいろ介入したらしいが、
B子母の嫌がらせは続き、
B子の姉である先妻の娘は中学卒業するやいなや、
家を飛び出したらしい。
祖母は婦人会の会長をしていたことで
B子の実家がある町の人との付き合いもあり、
B子母の継子イジメの噂は知っていた。
地域の噂話だから、
「どこそこの山田(仮)さんとこの後妻は鬼だねー、
こないだも娘さんを裸足で追い出していて、うちでかくまった」とか、
苗字程度だけど、聞いていたのだという。
実際に虐待の現場見た可能性もある。
今回、Aがその同じ苗字の人を連れてきて、
さらに出身もその町の人だというので気になって調べたら、
案の定B子の母が継子いじめで噂になった本人だったという。
祖母曰く、私が結婚した直後は戦中戦後で、
物もなくて、食べるものもなくて、
そんなところに戦災孤児だった親戚の子供達が
身を寄せてきて本当に大変だった。
だけど、子供にご飯を上げずに自分だけ食べたり、
自分の子供ばかりひいきするようなことは
人として絶対やったら駄目だと思い、自分の子供が出来ても、
子供達への扱いは出来る限り同じようにした。
私はいい養母ではなかったかもしれないが、
子供を飢えさせたりしなかったのだけは誇り。
B子の母は戦後直後のようなものが無い時代でもないのに、
子供を飢えさせて、その飢えている子供の前で
自分達だけ美味しいものを食べるようなその性格が人として許せない。
そんな人と親戚付き合いはしたくない。
伯父Aは昔の話なので兄弟が10人近く居て末の方。
長男長女と一回り以上歳が離れていたので、
昔親戚の子供が居たことなんか知らなかった。
当時引き取って養育した子供達は
Aが物心付く頃には成人して、独立していた。
別の伯母の昔話によると
「あの頃は毎日芋でね、
沢山はないからみんなで分け合って食べたものよ」らしい
184: 修羅場家の日常 2016/07/20(水)09:08:03 ID:BEs
祖父母はどうするかは自分でよく考えて決めなさいといって、
Aを関西に戻らせた。
その後AはB子と別れることを決め、B子に別れを切り出した。
B子はあっさりと別れを受け入れたので、
怒らないのか?とAが聞いたところ、B子曰く、
お母さんの噂を聞いたんでしょう?
私の結婚話が出ても、
聞き合わせでお母さんの継子いじめの噂が伝わって、
いつも駄目になるの。
Aさんのところは地元が近いし
多分駄目になるだろうなと思ってら
やっぱり思ったとおりになったわ。と寂しく笑っていたという。
B子は詳しくは語らなかったが、
先妻の子供が家を飛び出した後も、
継子いじめをする後妻の娘という目で見られて
学校でもなんとなく浮いていたし、
それが嫌で遠方で就職することにしたのだという。
子供の頃は母親が絶対だから
母親の言うままに先妻の子供を邪険にしたりしたこともあったけど、
先妻の子供が家を出たあたりから物心が付いてきたし、
周りで自分の母が鬼嫁みたいな言われ方しているのを耳にして
何かおかしいと思っていたのだそうだ。
B子自身はとても性格のいい子だったという。
ただ母親の所業が悪いばかりにかわいそうだとは思うが、
性根が曲がった人にかかわると碌なことにならないもの確か。
B子にしてみれば理不尽だろうけど。
これで終わりです。長々とすいませんでした。
なんとまあ
B子さんも親と絶縁して
同郷以外の人と一緒になって自分の幸せ見つけてるといいね
>>185
レスさんくす
俺の祖母は昔の人だから一本筋が通っているというか、
女は家を守るのが仕事!って考えの人だった
同年代の人もそうだったみたい。
だから後妻になるというのなら
先妻の子も養育するのが嫁の務め、
そうでないならそもそも後妻に来るな!という感じ
「これだけ人が居ったら不心得者は一人ぐらい出るが、
それを正さない親類縁者も碌なものじゃない」って言ってたんだって
B子さんは本人に罪がないだけにかわいそうだねというのが、
当時を知る伯父伯母の感想
B家はいろいろ良くない噂ばかりだったしね。
継子いじめにしてもなんにしても、
自分がやったことは自分か、子供に返ってくる。
子供に返ったら目も当てられない。
昔むかしの話だから絶縁ができたかどうかわからないけど、
B子さんも幸せになっていればいいなとは思う
引用元: 因果応報かんじたとき