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530: 修羅場家の日常 2015/09/08(火) 22:59:14.25 ID:H43Cppkt0

小学6年生の時、不思議な体験をした。

あまり幸せな話じゃないし、
うまく言えなくて、
まとまってなかったり、
分かりにくかったりするかもしれないけど、
誰かに聞いてほしいので書かせてほしい。





532: 修羅場家の日常 2015/09/08(火) 23:18:05.19 ID:UcleveVk0

私の家は、
築100年近くでかなりぼろく廃墟の様だった。

ご近所の人達からは
あまり良い目では見られていなかった。

学校でもちょくちょく同級生に
「汚い・不潔」と言われたり、
同級生の親に
「あの子とは遊んじゃだめ」と言われたりしていた。


小学6年生の二学期の時に席替えをした。
うちの学校は2人1組で机を合わせるスタイル。
私の隣はクラスの中心的存在の男の子だった。

その子はペアが私だと分かった瞬間、
「こいつの横とか本当に嫌だ。気持ち悪い。
近寄るなよ」と言いながら二つ並べた机を離してきた。

すごく悲しかった。

その後も、酷いことをたくさん言われた。
乾燥肌の手を見て「ミイラみたいで汚い」とか。

かなり堪えたけど、
負けず嫌いだったので笑って振る舞ったり、
楽しい話を一生懸命考えて話したりしてた。

そんな事を続けていたら机の距離がだんだん縮まり、
2学期が終わる頃には机の距離は無くなっていた。

たわいも無い話や恋愛話をする仲になれた。
とても嬉しかった。


533: 修羅場家の日常 2015/09/08(火) 23:23:45.67 ID:UcleveVk0

2学期が終わり冬休みに入った。

三学期になったらどんな色んな話が
出来るんだろう。
もっといい友達になれたらいいな。
そんな事をぼんやり考えていた。

あと数日で三学期って時に
不思議な事が起こった。

その日の晩、
寝ていたら何故か途中で目が覚めた。

特に怖い夢を見たわけでも、
トイレに行きたかったわけでもない。

起き上がって辺りを見回したら
部屋は電気を消して真っ暗なはずなのに、
一面、月に照らされてるみたいに
ぼんやり白く明るくなっていた。
とても幻想的だった。

変だったのが、本棚から某海賊漫画だけが
少し摘んで取り出したみたいに何冊か出ていた。

それとテレビの上に置いていたぬいぐるみが、
私と一緒に布団の中にいた。

理解が出来ずあたふたしていたら、
部屋一面の白い光が真ん中に集まってきた。

それがだんだんと人の形になり、
こっちに向かってきた。

気がついたら朝になっていた。




534: 修羅場家の日常 2015/09/08(火) 23:28:24.67 ID:UcleveVk0

漫画は本棚から飛び出したまま、
ぬいぐるみも布団の中。
やっぱり変だと思った。

起きてリビングに向かうと同時に、
電話が鳴った。

母親が出て10分程度話したあと、
電話を切った。

私の方に来て、ゆっくりした口調で
「今、連絡網であの子が昨日の夜、
亡くなってしまった」って言った。

私は全身の力が抜けて、頭が真っ白になった。

気がついたら、私は電話をしていた。
あの子が好きな女の子の家に。

女の子のお母さんが出た。
「娘、今泣いてて、電話にでれない状態」と言われた。

私は「ごめんね、大丈夫?」と言っていた。
口が勝手に動く感じ。
なぜそう言ったのか分からない。

確かに私はあの子と女の子が相思相愛なのを聞いてて
知っていたのだけど…。

女の子のお母さんは
「ありがとう、伝えておく」と言って
電話を切った。


535: 修羅場家の日常 2015/09/08(火) 23:44:39.23 ID:UcleveVk0

数日後、あの子のお葬式に行った。
あの子は寝てるみたいだった。
式は淡々と過ぎた。

式の最後に
「息子が好きだった歌を聞いてください」と曲が流れた。

私があの子によく好きだと言っていた曲だった。

亡くなった話を聞いてから実感が湧かなくて
涙が全然出なかったけど、曲を聞いた途端、
あの子が亡くなった事実が一気に押し寄せて、泣いた。

体験談、以上です。

あの夜の出来事は、
何となくだけど、
あの光はあの子だったんじゃないかなって思う。

最後に会いに来てくれたのかな。
あの漫画好きだったし、
ついでに読みにきたのかな。

長くなってしまったけど
貴重な時間を割いて見てくれた方、
ありがとうございました。

ずっと心の中にあって誰かに聞いて欲しくて、
でも言えなかった話でした。

やっとスッキリできました。


引用元: 子供の頃の不思議な体験5