524: 修羅場家の日常 04/06/09 13:51 ID:A1/yO2ki
高校時代、地下鉄で通学していたとき、
制服のブラウスのボタンが突然弾け飛んだ。
ちょうど真ん中の辺りが見てしまう格好になり、
恥ずかしくてしゃがんでしまった。
周りは興味本位で覗き込んでくるサラリーマンや、
ひそひそ話をしながらこっちを指差して笑っている
同じ女子高の生徒ばかりで、起き上がることもできず、
鞄で隠したまま半泣きになってしまった。
すると、「あらあら、お嬢さん大丈夫?」と
上品そうな初老のご婦人が声をかけてきてくれた。
「ちょっとすいませんね」と
周りに散らばったボタンを拾ってくれ、
「お嬢さん、恥ずかしかったでしょう?
こんなおばちゃんの服でよければ、
ちょっと羽織ってて」とカーディガンを羽織らせてくれた。
次の駅で私の肩を抱いて一緒に降りてくれた。
「これを縫わなきゃねぇ。
でも、学校にはもう間に合わないでしょう?
おばちゃんが電話しておきましょう」と
学校と家に電話をしてくれた。
当時は携帯電話などなく、ご婦人は公衆電話から自腹で事情を
説明してくださり、「お母さまがすぐ来て下さいますって。よかったわねぇ。
もう少し、辛抱してね」と紙袋から上品そうなカットソーを手渡してくれた。
「トイレで着替えるのなんて恥ずかしいかもしれないけれど、これを縫わなきゃ
いけませんからね。こんなおばちゃんのお洋服だけど、勘弁してちょうだいね」
トイレでご婦人のお洋服を着させて頂いた。
ベンチでご婦人にブラウスのボタンを縫ってもらう。
その間も色々と話して下さり、飴玉を頂いたり、
ジュースを買って頂いたりと本当に気を遣って下さった。
そろそろ縫い終わりかな、という頃、母が駅に来てくれた。
平身低頭で母が感謝する中、「おせっかいかしらと思いましたけれど、
真面目そうなお嬢さんが困っていらっしゃるのを見ていても経っても
いられなくて…」と逆に恐縮するご婦人。
「お嬢さん、はい、縫えましたよ」
すぐに、制服を渡してくださった。
「あの、お洋服…」と言おうとすると、
「いえいえ、困るものではありませんから…」と
そのまま帰ろうとするので、
母が「それだけは困ります」と何とか連絡先を聞いた。
ちゃんとクリーニングに出し、
両親と三人でお礼に伺うと、逆に恐縮されてしまった。
その後も親戚のようなお付き合いをさせて頂いてます。
長くなりました。ごめんなさい。
ご婦人ありがとう!!
>>524-525
私もそんなご婦人みたいになりたい。
とても素敵な人だね。
>>524
ああよくある話だなと、
ちょっとひねた読み方をしていたのだが、最後の方で
「両親と三人で」と
さりげなく書いてあるところに新鮮な驚きを感じた。
双方の対応が実にいいね。
>>524-545
目頭が熱くなりますた!
世の中捨てたモンじゃないな。
>>534
だな
あぁここにくると心が洗われるなぁ。
今も親しく交遊があるなんて、
相手も524たんも524たんのご家族も良い人なのだね。