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772: 修羅場家の日常 2014/07/13(日)21:34:00 ID:SDn7Ah7JA

復讐、といっていいか分からん地味な話だが。

高校に入学が決まったころ、
母から「実は遠い親戚に(私)と同い年の女の子がいて、
同じ高校に入学が決まった。大人しい子で、
よろしくねってその子のお母さんが言ってた」と聞いた。

高校二年のクラス替えで、その子と同じクラスになった。
背の小さくて大人しい子で、仮にAちゃんとしておく。
Aちゃんは自己主張をしない子だった。もっと言えば、
あまりにも自分の意思を主張しない子だった。
慣れない内は読書中の私にすら気づいてもらえるまで
隣に立って見つめるだけで声はかけない。
お弁当をいっしょに食べたければ
入口付近でお弁当を持ってじっとこちらを見つめてくる。
(私は完スルーするつもりだったが、
いっしょに食べていた友達が負けてそれ以降いっしょに
食べることになった)

混んでれば購買で買い物もできないし、
なるほど高校入学まで接触なしだった遠い親戚を
頼りたくなるほどに友達がいないのも納得といった具合だった。
何回か注意もしたが、特に変わる様子はなかった。
まあ私も数少ない友達が全員他クラスになってしまい、
同じクラスで付き合いのある子は
その子くらいだったから大して気にせず付き合っていた……のがあだになった。




そして月日が経って修学旅行の自由行動で
どこに行くか決める話し合いの日になった。
班はリア充四人とぼっち二人(私とAちゃん)の六人グループになった。
リア充1、2「京都市内を回りたい」
リア充3、4「大阪まで足をのばしたい」
私「どこでもいいっすわ」
Aちゃん「………」
という感じで分かれた。

厳正なるクジ引きの結果班長となった私は
一応司会としてAちゃんにも「どこか行きたいとこある?」と
聞いたのだが、Aちゃんは俯いて「………」
となっていたので特に希望なしということにした。

残りは京都市内or大阪。
両方は時間的に無理なのでどちらかに絞りたいのだが、
リア充たちは一歩も引かず、お互いの主張をぶつけあっている。
こりゃいつまで経っても終わらんわー、
と思いさっさと帰りたい私はこう提案を出した。

「だったら全員バラバラに行動して好きなところに行けばいい。
日誌はテキトーにごまかせばいい
ぶっちゃけ私は一人行動がしたい」と。

自分の好きなところに行きたいのはリア充たちも同じなので、
リア充4人は即座にその案に乗った。
残るはAちゃんだけなので、
「Aちゃんはどう思う?」と尋ねたところ
「………」となっていたので
沈黙は賛成、ということで「自由行動は各自行動」という方針になった。


773: 修羅場家の日常 2014/07/13(日)21:34:24 ID:SDn7Ah7JA

修学旅行当日自由行動の日。
さすがにその場で別れたら教師に何か言われそうなので、
少し離れたところまで歩いて、
他のみんながいないところまで来たところで別れることにした。

私「じゃあ、××時までにここに集合ってことで」
リア充たち「了解!」
「じゃ~ね~」と声をかけてから、私たちは三方に散っていった。

ふと、少し歩いたところで後ろを振り返った。
後ろには、大分小さくなったリア充1、2のペアと、
彼女たちとはまた別方向へと歩いていく3、4のペア。
そしてその二組と違って、
集合場所でくるくる回ってうろたえているAちゃんがいた。

その様子に確信した。
Aちゃんは修学旅行の話し合いなんて、その場にいただけで、
内容なんかまるで聞いてないんだと。
私も内向的だから分かる。どうせリア充たちの意見が
採用されるだろうってやる気にならず、ろくに聞きもしなかったんだろう。
どうせ後ろについていくだけだろうから、
聞かなくてもなんら支障はないんだと思ってたんだろう。
けれど実際は「各自行動」でバラバラにみんな行動しだしたから、焦ってるんだろう。
だから私は見捨てた。

自己主張できないのはしょうがない。そういう性格の人はいる。
話し合いで何も言えないのもしょうがない。
自分の意見が採用されないので良ければそれは本人の責任だ。
何かをするときに誰かの後ろをついていくだけなのもしょうがない。
そうすれば楽なのはたいしかにそうだ。

けど、だからって何もせずに、
自分がなすべきことも確認せず、全てを他人まかせにするのは
逆に言えばなにもかも他人にやらせようとしていることと同じなんだ。
それは多分自己中とあまり変わらない。

実際、計画から旅行中まで、
何かを決めたり話し合いの場を設けたりしたのは全部私とリア充で、
Aちゃんは何もしていないから。
いつもいつもAちゃんはそうだった。購買のときも弁当のときも、
困ったらずっと見つめるか立ちすくんで、
誰かが声をかけてくれるまで待っているんだ。

けれど自由行動のときに何をするかどうかも分かっていないAちゃんに
わざわざ声をかける必要なんて感じなかった。
高校生なんだし自分でなんとかするだろう。そう思って私はまた歩き出した。
多分、受け身すぎて、注意しても変わらないAちゃんに
いいかげん嫌になっていたんだと思う。

結局、集合時間になってAちゃんはちゃんとどこからか現れた。
行きには持ってなかったガイドブックを持っていた。

あまりに察してちゃんだと見捨てられるので内向的な人は気を付けて。


774: 修羅場家の日常 2014/07/14(月)07:17:07 ID:wY1hGEJuV

>>773
GJ!

うちの職場にもこういう人いたわ。
こっちから声をかけなきゃ側でじっと立ってるだけで上司も呆れてた。

なんか気持ち悪いし見ててイライラしてきて見捨てちゃったよ


775: 修羅場家の日常 2014/07/14(月)09:54:09 ID:GDZ1jvbRg

>行きには持ってなかったガイドブックを持っていた。

これでちっとは変わればいいんだけどね


776: 修羅場家の日常 2014/07/14(月)13:14:01 ID:J47A6UMne

>>772
それからの高校生活はその子、どうなった?
意思表示すらしないなんて本当に困っちゃうよね。


777: 修羅場家の日常 2014/07/14(月)21:48:26 ID:oNpJ6VuLL

まとめ早くてびっくり。
まとめサイトでいい人っぽくいわれてびっくりw
実際には「もう知らん!」って気分でした。

>>776
特に何も変わらないです。
別に文句も言われなかったですし、
改善された気配もないですし。
昼食時だけいっしょで、
必要なときだけ話すって関係が卒業まで続きました。

今は地元でフリーターしてると本人から聞いたんですが、
Aちゃんのお母さんが
「就活してほしいけど、就職活動で疲れてるのがかわいそうで
就活してほしいなんて言えない」って
言っていたときいて、
Aちゃんがこうなった理由がなんとなくわかったような気がしました……。