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512: 修羅場家の日常 2015/11/23(月)14:05:08 ID:yFT

今では成人している息子が、
中学校の頃に起きたいじめ事件。
集団心理の怖さを知った衝撃的な事件だった。

いじめられていた子が不登校になり窃盗も働いて、
それで発覚した事件で
クラスの半分近くがいじめに加わっていたということで、
何度か保護者と先生と懇談があった。

異常なのは、いじめの中心にいた生徒たちが、
発覚後も悪びれることなく、
いじめを行ったことを認めた上で、
自分たちは正しいと開き直っていたことだった。

「元はといえば自分たちはA(いじめられていた子)の被害者であり、
Aは罪を犯しているのだから、当然のこととして制裁をうけるべきであり、
自分たちは何も悪くない」
…という理屈を自信満々に語っていたらしい。






異様な雰囲気だったので
児童相談所とか当時まだ珍しかったカウンセラーとかも入った。
分かったことは、
いじめグループはAに対して「裁判ごっこ」をしており、
それが高じて「Aは罪人」
「自分たちは正しい」と思い込むようになったということだった。

Aは、家庭環境に問題があって
ネグレクト気味で育ってきており、
知的障害ではない
(今思えば精神や発達障害はあったかも)が
言動や行動が変なことがあり、
服装も不潔で時々悪臭もするという感じで、
周りからは気持ち悪がられていた子だった。

その不愉快さをいじめの加害者側はいじめの理由にしており、
それを正当化し補強するために
いじめ中心グループが「裁判ごっこ」を開催し、
ほかの子を巻き込んでAを責め立てていたらしい。

そういうことを繰り返す中で
集団で催眠にかかったようになっていたようだった。


513: 修羅場家の日常 2015/11/23(月)14:06:15 ID:yFT

続き

カウンセラーとかが入って話し合いをするうちに、
彼らはいっぺんに憑き物が落ちたようになっていき、
先生も狐につままれたような気分だったらしい。

うちの息子は、
いじめに直接参加はしていなかったものの、
いじめた側に同調的な傍観者、という立場だったので、
先生から個別に経緯を説明され、家で夫と一緒に何度も話し合った。

自分にとって不愉快というだけで、
相手を「罪」と断定したり制裁を加えることには道理がなく
他人にそんなことをする権利はない、
ということを最終的には分かってくれたが、
そこで息子が見せてくれたのが、
いじめに加わった子から渡されたという「裁判」の「議事録」だった。

わざわざテープ起こしをしたもののようで、
ワープロ打ちで、Aがいかに不愉快な存在でみんなが迷惑しているか、
クラスに恥をかかせているかを「論告」していて、「弁護人」役までいた。

そして、Aに対して「被告人は居るだけで不愉快であって『存在の罪』だ」
「健全な学校生活を汚している」
と言って「懲役刑」とか「慰謝料支払い」の「判決」を出していた。

いじめグループに物知りな感じの子がいて裁判ごっこを主導して、
「議事録」を息子のように同調的な生徒に渡して、
いじめへの協力を呼びかけていたらしい。
それに誘われ、裁判ごっこやその後のいじめに参加した子もいたらしい。

あまりに念の入ったやりかたに夫も私も寒気を感じたが、
「存在の罪」とか中二病っぽく稚拙だと思うし、
難しい、大人びた言葉を使い、いかめしい場所を演出して、
みんなで一人を攻撃するという高揚感で
「自分は正しい」と陶酔してこんなことになったんだろうと思う。

ただ、被害者のAは別に児相が入ったとかで、
結局学校に戻ってこなかった。
取材はあったらしいが、地元新聞とかには出なかったのも、
被害者の複雑な状況ゆえかも知れない。

何年かまえに、
「『ファシズムによる支配とは』ということを高校生に教えるために
クラス内でロールプレイさせたら、
子供たちが集団心理で恐ろしいことになった」という
実話をもとにした外国映画がちょっと話題になったけど、
私は息子のこの件をまず連想した。


514: 修羅場家の日常 2015/11/23(月)14:16:24 ID:Ue2

カウンセリングなり指導なりで
自分達の誤りに皆、気が付けたのね?
もし、そのまま社会に出てたら、
と想像するとゾッとする


515: 修羅場家の日常 2015/11/23(月)15:51:57 ID:rbJ

私が子供の頃も、クラスに一人くらい
そういう明らかなスケープゴート的な
子がいる事が度々あったな
不登校までは行かなかったけど…

でも先生はそれに気付いていても注意したり
改善しようとした事なんて一度もなくて(どの先生も)、
見て見ぬふりの完全放置が普通だった


>>513
を見て、
今の学校は先生も保護者もきちんと対応してくれるんだなあ、
と羨ましく思った
時代なのか、地域性なのか
(大人になって分かったけど、
私の育った学区は結構アレな場所だった)