36: 修羅場家の日常 2014/03/01(土) 04:43:43.09 ID:3zgc+Yzv
派遣で働いていた会社が潰れかけた事
そこは時給も良く、派遣に対する差別や
いじめも無い本当に最高の職場だった
三年間勤めて気に入られれば
そのまま社員登用という事で必死に頑張った
ところが、二年目に入った頃から不況の煽りを食らって
業績が落ちていった
少し離れた場所に支社があったんだけど
そちらは早々と畳んでしまった
支社はあと一年ぐらいは保たせる事もできたらしいんだけど
「今なら少ないけど退職金も出せるから」という理由で早仕舞いした
うちも色々手を尽くしてたんだけど現体制ではもうどうにもならない、
というところまで追い込まれたんで最後の手段としてリストラ敢行
まず、俺を含む派遣は全員契約終了
バイトも、ごく一部の重要な作業をしている人を除いて解雇
社員に対しては依願退社を募る
この結果、総従業員数は三分の一になり、
残った社員も業績が回復するまで大幅減給を強いられた
俺の部署は俺以外に五人居たんだけど全員四十歳以上、
家庭を持ってる人も居たし、家のローンを組んでる人も居た
部署で一番仲が良かった五十前のおっちゃん社員も辞める事が決まっていた
(おっちゃんは独身で家も賃貸と身軽だったんで決断できた)
おっちゃんによると大幅減給は数ヶ月前から既に行われていて、
直近のボーナスも無かったとの事
おっちゃんは毎月三十時間ほど残業してたんだけど
前月はその残業代を入れても手取り十七万円強で
さすがにこれじゃやっていけないってんで辞める事にしたんだそうな
ちなみに俺は残業は毎月二十時間ほどで社保無しの
手取り二十万円前後
(多分、派遣は時給を下げられないみたいな
契約があったんじゃないかな)
何年も働いてる社員の手取りが十七万円まで下がっていると聞いて
そりゃ時給据え置きの派遣は切られるわ、と納得した
事情が事情だけに契約終了は仕方が無いが
それでもやっぱり落ち込んだ
しばらくは何もする気が起きなくて無為に過ごした
その後実家の両親にこの事を話したら「帰っておいで」と言われた
都会の一人暮らしに少し疲れたというのもあって、
そのまま実家に帰って今は地元の工場で働いている
潰れかけていた会社はその後持ち直したようで
他人事ながらほっとしている